2013年11月29日金曜日

究極の筋量 vol.32 ボディビルディングの光と影

以前読んでいた隔月刊誌「ホットバイク・ジャパン」の編集長である池田伸さんが書かれていた記事で「チョッパーの光と影」というものがあった。

反骨精神とバイク乗りについて書かれたその記事は当時の私の心を貫き、サムライが刀を研ぐようにバイク乗りはフロントフォークを伸ばすというフレーズは強烈に記憶に残ることとなった。

これをボディビルディングに置き換えてみるとサムライが刀を研ぐようにダンベルを持ち上げ、チョッパーのフロントフォークを伸ばすように筋肉を収縮させる、ということなのだろうか。

求める道が自由であるとするならば自由とは一体なんなのだろう。
ただ単なるトレーニングで究極の自由が得られるのか?

ウェイトトレーニングとボディビルディングとの違いはここにある。

ボディビルディングはバーベルをただ上げ下げするだけではないのだ。
表面上だけのマシントレーニングでボディビルダー達の究極の筋肉が得られるはずもない。
まして、安易にドラッグに頼る道(すなわち、ボディビルディングの影)など愚の骨頂であろう。
ドラッグユーザーとナチュラルボディビルダーの筋肉の違いをブロイラーと地鶏の違いだ、と例えたのは言い得て妙だろう。

チョッパーは生き様であり、ライフスタイルだ、とはよく言ったものだ。ボディビルディングもまさに生き様であり、ライフスタイルだ。

自分の信じる道がボディビルディングであるならば私はその道を進む求道者として究極の肉体を得んがために日々筋肉を収縮させ続ける。

このレップが最後のレップであるならば「もう1repできるだろう」とのど元に刃を突き付けられたとしても全く筋肉が動かない状態まで追い込むのだ。

ボディビルディングの光と影。光が求道であり、影が逃避ということになるのだろうか。




2013年11月10日日曜日

究極の筋量 vol.31 ケトルベル・ワンハンド・スナッチ 40kg

スナッチを重点的に行うようになって数か月。

身体は軋み、手のひらには幾重にも豆ができ、それでもケトルベルからは離れない。

これは自分自身との戦い。

40kgのケトルベルスイング(もちろんワンハンド)を行っていて、あるとき、グリップの充実感というか、安定感を感じ始めた。肩の高さまで遠心力で上がってきたケトルベルを握力で抑え込むのだが、確かな手ごたえを感じ始めたのだ。

これならスナッチできるかも・・・と思い始め、ついには自分の能力を信じ始めた。

できる。

そこからワンハンドスナッチ40kgへの挑戦が始まった。もちろん初日はうまくベルを回転させることができず失敗。二日目もあと少しのところで失敗。

全身のコーディネーションを高めることを意識する。前腕は極度に肥大した今の身体。ケトルベルを握りしめるその手に不安はもうない。

三日目。バックスイングから加速して上がっていくケトルベルにさらに膝のディッピングで加速度を追加。ケトルベルは肩の高さで最大速度を記録し、そのまま頂上へと上がっていく。

ここだ。

手首を返すため瞬間的にグリップをゆるめると40kgのケトルベルはすっと前腕の裏側に移動した。
「わが生涯に一遍の悔いなし!」のラオウのポーズでケトルベルを制止させる。
「ドコーン」と全身のエネルギーが身体を伝い、肩を伝い、突き上げたその手を伝い、天空へと突き抜ける。

ついに40kgのケトルベルでワンハンドスナッチに成功したのだ。

そのまま2rep目に突入したがこのレップは成功しなかった。スイングの高さまでしかベルを持ってくることができなかった。

しかし、この日は格別。

転機は自分の能力を信じ始めたあの日。

映画マトリックスで言うなればネオは自分が救世主であることを信じ始めたところからすべての能力が開花し始めたのだ。

自分自身を信じるということ。そして自分の力に制限をかけないこと。自分の能力は無限である。
限界を感じないこと。限界を意識しない。

ある哲学者の言葉。
「鳥のように自由にそらを羽ばたきたい」
「鳥は自由を認識していないから自由なのだ。自由を認識した時点でもう、自由ではなくなる」


その後、スナッチで追い込んだ手のひらのマメが破れ、現在回復を待つ状態・・・。


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2013年9月24日火曜日

究極の筋量 vol.30 プログレッシブ・ジャイアントセットで肩に究極のパンプを得る方法

肩のトレーニングでパンプアップを体感したことがない、という人は意外にも多い。

ショルダープレスを3セット、サイドレイズとリアレイズを3セットずつ。最後にシュラッグ。こんなプログラムを何年も続けて一向に発達しない肩を持つトレーニーのなんと多いことか。

最近のメディア記事でプロビルダー山岸秀匡がプログレッシブ・ジャイアントセットなるものを紹介していたが、今をさかのぼること20数年前、月間アイアンマン誌でもコンパウンド・ショルダーブラストなる記事が記載されていた。

このトレーニングたるや、地獄の苦しみを味わうが効果の程は絶大。
腕が上がらなくなる猛烈なパンプ。そして翌日の筋肉痛。鏡で見ても肩がパンパンに張っているのがわかるのだ。もうやるしかないだろう。

やり方はこう。次に示すエクササイズをノン・ストップで続ける。握ったダンベルはすべての種目が終わるまで離さない。

1.ダンベル・フロント・レイズ
2.ダンベル・サイド・レイズ
3.ダンベル・リア・レイズ
4.ダンベル・L字・サイド・レイズ
5.ダンベル・アップライト・ロウ
6.ダンベル・プレス

これを最初のセットでは20reps、次が15reps、10reps、6repsこの4サイクルを行えれば完璧だろう。
実際に試してみるとわかるが最初の1セット(6種目連続)を行っただけでもいつもとは全く違う刺激が肩に与えられるのがわかるだろう。

そして、次のセットでは重量を増やす、というのだから4サイクル完遂するには相当の根性が必要というのがよくわかるはずだ。

1サイクルを終えてから次のサイクルを始めるまでの休息時間は慣れるに従い短くしていって欲しい。なにしろ重量を上げていく(プログレッシブ)のだから、肩にとってはたまったものではない。
相当息の上がるジャイアントセットになること間違いなしだ。

また、種目を行う順番だが、もともとはL字サイド・レイズは通常のサイド・レイズの次に行っていたのだが、筋優先法に従って最初に3つの筋頭をそれぞれのレイズ動作で鍛えるようにしている。

もし、側部ヘッドが弱点ならば3番目にL字・サイド・レイズを持ってきても良いだろう。

同様に後部ヘッドが弱点なら最初にリア・レイズから始めるというのも手だ。いずれにしても自分の肩の筋発達を良く見極め、自由にプログラムをデザインして見て欲しい。

私の場合は先日、このプログラムにダンベル・シュラッグを追加して合計7種目からなるコンパウンド・ショルダー・ブラストを完遂させたが、筋肉痛が取れるまでに数日を要した程だ。

そして、この方法で効果を確認することができたなら、他の部位にもこのプログレッシブ・ジャイアントセットが適用できることがよくわかるはずだ。どんどんバリエーションを広げてほしい。

さあ、ありきたりのトレーニング・プログラムは忘れて、地獄の責め苦を味わう、プログレッシブ・ジャイアントセット、究極のパンピング・アイアンの世界へ飛び込もうではないか!




2013年9月6日金曜日

究極の筋量 vol.29 自重トレーニングで究極の下半身をつくる(ベアフット・ランニング)

自重トレーニングだけで究極の下半身をつくるにはどのようにすれば良いのだろうか?
自重をつかったスクワットではハイレップスのトレーニングはできるが、極限まで筋肥大したモンスターレッグは作ることができない。倒立腕立てのような負荷を下半身に与えるにはどのようにすれば良いのだろうか。

一方でスプリンターの脚をよく見てほしい。オリンピック選手など、ボディビルダーが羨むほどの大腿部を持っているではないか。彼らのような動ける筋肉、盛り上がった大腿部、使える下半身を手に入れるには?

そう、スプリント・トレーニングを行えばよいのだ。スプリント・トレーニングで極限まで筋肥大した下半身を手に入れるのだ。
ただ、もちろん、いきなり100mを何本も走り込め、といっているのではない。スプリント・トレーニングも通常の筋肉トレーニングと同様、徐々に負荷を上げていく必要がある。

まずは"走る"という行為そのものに慣れることから始めよう。
一か月間、軽く走るということを一日置きに開始する。

一か月間、軽めのランニングに慣れてきたら、軽めのダッシュをランニングの中に入れていく。
ランニング時間を30分として、一区間、直線道路でスピードを上げる区間を組み込む。できれば400mほど確保できれば良い。これを一か月間。

そしてこれにも慣れてきたら、この400m区間の中で100m区間を全力疾走するトレーニングに変えていく。100mはスピードを徐々に上げていき、100mはトップスピードで。残り200mはクールダウンする感じで。最後は乳酸を身体全体から取り除くようなイメージで走り込む。

ちなみに、全力疾走するときの脚の裏はどのように地面に接地しているのだろう。
まず、踵が地面に接地することはない。最近、踵を接地しない前足着地のベアフット・ランニングが人間本来の走法であるとの脚光を浴びているが、軽く走る期間、ジョギングも含めて踵着地は絶対にしないように努めてほしい。
つまり、ベアフット・ランニングで走ってほしい。

究極のカーフ、モンスターカーフを作り上げるのにもベアフット・ランニングは最適な自重トレーニングとなり得る。足裏のアーチを使い、下腿三頭筋のバネを推進力として身体を前に、前に推し進めるこの走法は究極の刺激をカーフにもたらす。ダイヤモンドのように左右に張り出し、盛り上がったカーフはカーフレイズだけでは作れないのだ。

やってみるとわかるが、走ると膝を痛める、と言ってランニングを敬遠していた人たちもベアフット・ランニングであれば走ることができる場合が多い。これはつまり、人間の本来の走法である、との所以なのだ。

全力疾走のスプリント・トレーニングは下半身全体に筋肥大をもたらす。そして軽いベアフット・ランニングは全身の毛細血管を増やし、血流量を増やし回復を促す。
毛細血管網が発達すればボディビルダーにとっては血管がうねりまくった身体が出来上がるのでベアフット・ランニングはもってこいだろう。

ランニングは体重を減らすのでボディビルダーは敬遠しがちだ。
しかし、考えてもみよう。エアロビクス・トレーニングは何も室内でトレッドミルやエアロバイクを漕ぐことだけではない。膝のことを考えるのであれば、ベアフット・ランニングではその心配も無用だろう。つまり、ランニングをしないことの言い訳はできない訳だ。

費用も掛からず、自重で究極の下半身が作れるのであれば、さあ、ベアフット・ランニングを始めようではないか。そして全力疾走を盛り込んだスプリント・トレーニングで極限まで筋肥大した下半身を作り上げよう!

2013年8月31日土曜日

究極の筋量 vol.28 予備疲労(プレイグゾースト)法で怪我を防いで筋量を増やす。

究極の筋量を求めるあまり、常に高重量でのトレーニングが必要であると思い込み、来る日も来る日も身体を酷使したトレーニングを行っているとしたら、いつの日かあなたの身体は怪我だらけで動けなくなるだろう。

究極の筋量を得るためには賢くなければならない。
筋肉が発達するためにはそのためのコマンド(命令)を身体に与えてやる必要があるのだ。
筋発達が必要な状況になって初めて身体は発達し始める。

例えばあなたはまだまだできると思っているのに乳酸が一杯でもうカールができないのなら、これはもう身体にあなたが騙されてしまっている。あなたが筋肉を騙すのであって、筋肉にあなたが騙されてはいけないのだ。
高重量を扱っているというだけで騙されているということもあるだろう。

予備疲労法で大腿部を極限まで肥大させる方法を紹介しよう。
通常であればレッグエクステンションを行ってからすぐレッグプレス動作を行うという、ありきたりな予備疲労法を紹介するのであろうが、このサイトは究極の筋量を得るがためのサイトだ。

通常の方法で満足する読者などいないだろう。

ここで紹介する方法とは?

プレス動作に関わる小筋群をすべてトレーニングしてから最後にプレス動作を行うというものだ。

例えば、つい2日前に行ったルーチンはこんな感じ。

1.スタンディング・カーフレイズ
2.シーテッド・カーフレイズ
3.ドンキー・カーフレイズ

4.ワンレッグド・レッグカール
5.ライイング・レッグカール
6.デッドリフト

7.レッグエクステンション
8.レッグプレス
9.スミスマシン・スクワット

種目だけを見れば各部位に3種目のありきたりなプログラムに見えるかも知れない。
しかし、この順番こそが究極の大腿部を完成させるためのものなのだ。

大腿四頭筋をアイソレートするためにはハムストリングスが完全疲労していなければならない。
ハムストリングスを完全疲労させるためには膝の裏側、関節をまたぐカーフが完璧に疲労していなければならない。

この考え方から、上記の種目順番が考え出されたのだ。

すべての本番セットでは限界まで行う。ウォームアップは2セット程度で良いだろう。
20repsが限界の重量から段階的に重量を上げていく。repsは20,12~15,10,6~8の4セットが本番セットだ。

とにかく大腿四頭筋は大腿四頭筋のみの力でスクワットさせるように他の協調する筋肉をあらかじめ鍛え抜いておくのだ。
下半身のすべての筋肉を極限まで収縮させ切ったあとではスミスマシン・スクワットでは完全に大腿四頭筋のみの力で立ち上がるしかない。なぜなら、通常であれば補助筋群が運動を続行させようとするが、頼みの綱の補助筋群はスクワットに入るまでにすでに使い切ってしまっているのだから。

このルーチンであれば怪我も防ぐことができる。スミスマシン・スクワットで担げる重量は相当落ちるだろう。(ちなみに、私の場合は片側に20kgプレートを三枚ずつつけるのが精一杯だった)

これが予備疲労なしであれば、片側に5枚のプレートをつけ、ものすごいスクワットにはなるだろうが、全身の力を総動員しているので、見た目にはすごいが、大腿四頭筋への刺激としては補助筋群に分散されるだろう。

こういった考え方でトレーニングプログラムを構築してみてはどうだろう。

背中を鍛える前に上腕二頭筋を完全にプラプラになるまで鍛え上げる。
プル動作では全く腕の力が使えなくなるので、完全に広背筋だけの力でプル動作を行うことになる。この時の広背筋の収縮感といったら、あなたは今までに体験したことのないものとなるだろう。

プレス動作のまえに上腕三頭筋を痙攣するまで追い込んでおく。こうすることで、プレスとは大胸筋を"収縮させる"ことで行うものだということがわかるだろう。
大胸筋のトレーニングのあと、大胸筋が猛烈に痙攣するような経験をしたことがあるか?
この方法であればそれが体験できる。

高重量を追及するだけのトレーニングでは得られない究極の筋収縮感を得るプログラム。
あなたにもぜひ試して欲しい。


2013年8月4日日曜日

究極の筋量 vol.27 ケトルベルスイングが究極の背中を作る

クイックリフトがもてはやされ始めた昨今、クロスフィットという言葉が一人歩きをはじめ、様々なトレーニングプログラムが公開される。

しかし、クイックリフトは今に始まったことではない。

究極の厚み、深みを備えた身体にはクイックリフトが不可欠。ある種のボディビルトレーニングだけを行っていても到底到達できない脅威の身体を目指すのならば、避けては通れない道。

しかし、一般人にとってトレーニング時間を捻出するのも難しい現代。
わずか10分の時間しか取れないこともあるだろう。

ただ、この10分で心臓は爆発寸前まで血液を送り出し、汗は吹き出し、握力はまったくなくなり、息も絶え絶えになる究極の筋量養成エクササイズがあればあなたはこれを行うだろうか。

ケトルベルスイング

私のやり方はこう。
16kg、24kg、32kgでウォーミングアップを行う。数分のことだろう。これで身体は動き始め、あなたの目の前には巨大な50kgのケトルベルが立ちはだかる。

グリップを握り、スイング動作を開始する。最初の数repで、「やめておけばよかった」とあなたは後悔するだろう。

背面部の筋肉は軋み、僧帽筋の付け根からカーフまで、身体のてっぺんからつま先まで、全身の筋肉が悲鳴を上げる。広背筋が盛り上がり、大円筋は飛び出し、固有背筋が上半身と下半身を何とか繋ぎとめる。

前腕は極度に肥大し、肩はこの巨大なケトルベルを支えるためにバスケットボールのように膨れ上がる。

わずかな時間。しかし、永遠に続くように思われる時間。まだ始まったばかりだ。

ケトルベルスイングは身体を過呼吸まで持って行ける種目だ。もう息が続かない。
手から滑り落ちそうになるケトルベルを指先に引っ掛け、それでも身体はスイングによる筋量養成の恩恵を得ようとrepsを繰り返す。

背面部はいまだかつてない究極のパンプを得ている。汗でひかる巨大な筋肉。タンクトップからはみ出した広背筋。盛り上がる僧帽筋。うねるハムストリングス。身体を支えるために広がったカーフ。

たった一種目。この一種目であなたの究極の背面部が出来上がる。

高重量、ハイレップスで行うケトルベルスイング。

ぜひ、ためしてみて欲しい。

2013年6月21日金曜日

究極の筋量 vol.26 レッグエクステンションマシンなしで究極のカットとパンプを得る方法とは?

ホームジムでトレーニングをしているなら脚のトレーニングが最も苦労するのではないだろうか?

なぜなら筋量、筋力が増すたびにバーベルの重量は増えるばかりだからだ。
コンクリートで固めた床であれば安心なのだが・・・。

ところで脚の最終種目にレッグエクステンションを持ってくるトレーニーは多い。
究極のパンプを得る、ピークコントラクション効果を得るには良い種目なのだが、ホームジムにこのマシンを持っている人は少ないだろう。

同様の効果を得るために何かマシンに代わる他の方法はないのだろうか?と考え、究極の方法を編み出した。

ダンベル・スクワット

なーんだ。バカバカしい、とは思わないで欲しい。
通常のスクワットやランジ、ルーマニアンデッドリフトなど、一通り行って、最後に大腿部を攻め上げる種目としてこういう方法で行ってみてほしい。

ダンベルをもってしゃがんで立つ、というところまでは良いのだが、立った時に思いっきり大腿部に力を入れる。つりそうになるほどにスクイーズさせる。
イメージングヒーローはやはりトム・プラッツの大腿部を頭に思い描く。ポール・ディメイヨでも良いかも。
普通のスクワットであればトップポジションではなるべく筋肉に負荷を乗せる感じでテンションをかけ続ける方が良いのではあるが(骨で立たない方が良いのだろうが)、思い切りスクイーズさせると結果的には骨で立っているような感じになる。

痙攣する寸前まで力を込めたら再びスクワット。トップポジションで思いっきり力を込める。5秒間ぐらいが良いだろう。
イメージとしてはレッグエクステンションのトップポジションをイメージ。
これを繰り返す。
結果的に大腿部には一切の休息が与えられない地獄のようなスクワットになるだろう。
重量はもちろん、自分ができ得る限界まで増やしていくが、大腿部の締め付け感を感じられるようにするのがポイントだ。
逆に締め付け感、つまり力が全く入らなくなったらそこで終了だ。

このやり方でスクワットを行うと大腿部は爆発寸前までパンプアップするのだ。

ちなみにバーベルでこの種目を行うことだけはやめておいた方が良いだろう。
脚がガクガクになってバーベルを落としてしまうからだ。
ダンベルであれば両手を離せばバーの下敷きになるようなこともない。

レッグエクステンションなんて軟弱なマシンに頼る暇があるのならダンベル・スクワットこのやり方で究極のカットを大腿部に刻め!

2013年5月31日金曜日

究極の筋量 vol.25 言い訳はチャンピオンをつくらない。

結局のところ言い訳は言い訳でしかないのだ。

仕事が長引いた。昨日のトレーニングから回復しきれていない。雨が降り出した。急に仕事が入った。妻を病院へ連れて行かないといけない。車のガソリンがない。もう歳だから。トレーニングパートナーがいない。あのジムではダメだ。フリーウエイトがない。マシンがない。倦怠感。頭が痛い。腕が痛い。脚が痛い。宿題が終わっていない。十分な栄養補給ができていない。食べ過ぎて動けない。

すべて言い訳なのだ。今、トレーニングをしなければならない。
あなたが言い訳を考えている間にライバル達はあなたよりも数倍苦しいトレーニングをその身に課している。飛びつくようにウエイトを握りしめなければならないのだ。限界までウエイトを上げ、筋肉を絞り上げ、極限の筋収縮を求めなければならない。

頭で考える前に本能で苦しみを求め、乳酸の痛みを我が物とし、その痛みを快楽へと転化させなければならない。確かに、ハイ・インテンシティ・トレーニングを経験した者ならば、前回のトレーニングで自分がどれ程の苦しみを耐え抜いたかを記憶しているが故に、再びそれ以上の苦しみを肉体に与え、それを乗り越えてこそよし、としなければならないことに恐怖を感じるのかも知れない。

だがしかし。

そうでなければならないのだ。

あなたが行っているのは健康維持のための軽いトレーニングではない。究極の筋量を得るためのトレーニングを行っているのだ。痛みを追い求めてこそよし。恐怖を我が物とできることが求道者のあかし。精神が崩壊する寸前まで筋肉を追い込み、追い込んでいくのだ。

2013年5月14日火曜日

究極の筋量 vol.24 究極のトレーニングに臨む精神(ハイ・インテンシティ・トレーニング HIT)

一週間に一回だけ、全身全霊のトレーニングを行っている。
ヘヴィデューティではないが仕事の兼ね合いで結果、こうなっているだけのこと。

トレーニングについては賛否両論、色々な考え方、やり方があるので、何が良い、何が悪い、ということはないのだが、自分とウエイトの向き合い方として、どうしても軽く行うトレーニングというのができないのだ。

つまり、軽めのベンチプレスとフライだけやって終わり、みたいな練習であればやらない方がましだ、と思ってしまう。

やらないよりは少しでもやった方が良い、という考え方もある。
5分あればダンベルカールができる、など。

マイク・メンツァーのように極限の集中力で究極のトレーニングを求めるやり方もある。

私は後者が好きだ。

だから、思い立ったように今日はトレーニングをしようか、みたいなことはできない。

トレーニングのためにすべてを準備し、心をそこに向け、気持ちを昂ぶらせて行く。
イメージトレーニングを行い、今日やるトレーニングを思い描き、すべてのセットを完遂する自分を想像する。実際のトレーニングは録画の終わったビデオをその通り再生するだけだ。

ウエイトの重さ、鉄の匂い、グリップの感触をイメージし、そのウエイトを使って筋肉を攻め上げる自分を外側から見つめる。
前回のトレーニングでこのウエイトを上げたときの苦しさが解っているからこそ、ウエイトを目の前にしたとき、「また、あの苦しみを超えなければならないのか?」と自問してしまう。

「超えなければならない」

常にもうこれ以上はできない、というトレーニングが長くは続かないと巷では囁かれているが、現実、そんなトレーニングを続けている人間だけが頂点に上り詰める。

また今日も、昨日作った新記録を塗り替えていく自分がいる・・・。


2013年3月1日金曜日

究極の筋量 vol.23 究極の自重トレーニング

究極の筋量をその身に纏うには究極の重量をその身に課さなければならない。自重だけを使ったトレーニングでどこまで筋量を増大させられるか?

倒立腕立て伏せは最強の自重トレーニングだろう。さらにブロックなどを用いて頭を両てのひらよりも深く降ろせるようにすると最高だ。腕立て伏せの最終形がこの倒立腕立てだ。

ミスターユニバースの杉田茂氏はこの方法で肩回りの筋肉を鍛え、バーベルトレーニングに移行した時の筋力増大効果に驚いたという。生半可なバーベルプレスよりもきついハズだ。

壁を使用しての倒立でも良いが究極はやはりノンサポートによる倒立腕立てだろう。
身体を支える腹筋、背筋も鍛えられる。はやりの体幹トレーニングなんて言葉は生ぬるいだけだ。

重量ベストを身体にガッチリと固定できるならばさらに負荷を増大させることもできる。(自重だけのトレーニングではなくなるが・・・)
スロートレーニングと組み合わせれば負荷を増量しなくてもかなりのストレスをその身に課すことができる。

一時間も倒立腕立てで自分自身を追い込めるか?上腕部は悲鳴を上げるだろう。そもそもそこまでできるのか?ただの腕立て伏せではない。あなたが行っているのは究極のバルクアップトレーニング、倒立腕立てなのだから・・・。

これをチンニングとのスーパーセットで行うのはどうだ。
動きからして完全な逆動作となるので破壊的ダメージを身体にもたらす。つまり効果の程は絶大、というわけだ。究極のパンプ感を得ることができる。

10reps倒立腕立てを行ってはチンニングを10reps、これを10回繰り返せばGVT + メガレップ + スーパーセットでたぶん身体は動けなくなるまで追い込まれる。完全なる逆三角形の身体が出来上がる。
チンニングはチンアップとプルアップを交互に繰り返してもよさそうだ。こうすれば上腕二頭筋も痛めつけることができる。ワンハンドプルアップなんかも良いだろう。右手で行っている間は左手が休めるのだから、軽いものだ。

上半身は爆発寸前までパンプアップしている。そう、あなたはミスターユニバース級のトレーニングを自重だけで行っているのだ。

そして、絶対にストラップなんかは使ってはならない。究極の上半身に必要なものは究極の握力、前腕。ストラップはその発達を否定する最たるものだ。

三角筋はケビン・レブローニのようにバレーボールほどの大きさまでパンプアップし、前部、側部、後部の各筋頭は完全にセパレートし盛り上がる。脇の下からはタンクトップに収まりきらない程の広背筋が翼を広げる。

かつて、筋肉だけで空を飛べるとしたら、トニー・ピアソン以外に他にはいない、といわれた彼の広背筋。そのデビルウイングがあなたの背中に生えているのだ。

上腕三頭筋はアーニー・テイラーのように極限まで肥大し、二頭筋も合わせると50cmはゆうに超える上腕がぬらぬらと汗に濡れる。僧帽筋は大蛇のごとく蠢き、血管が走る。まるでジャン・ピエール・フックスのように。

こんな究極の身体が自重トレーニングだけで完成するなんてすごいと思わないか?

2013年2月7日木曜日

究極の筋量 vol.22 ケトルベル

究極の筋量。これを手に入れるには究極のトレーニングを永遠に続けるしかない。
巨大なだけではだめだ。限界まで絞り切られた皮膚。全身を駆け巡るうねる血管。
そしてこの身体を自在に操るのは個々の筋肉を連動させて使うということ。

究極の筋量を得るための手段としてケトルベルを使用している。
OKCJのメンバーは鉄球入魂としてロゴを作成し、ケトルベルに魂を込める。

愛しき鉄球。これを振り回すことで得るもの・・・。

ケトルベルを使用し始めてもう数年が経つ。感じるのは肉体に対しての治癒力。
もちろん筋量の増大にも効果を発揮するが、どちらかというと筋量増大はフリーウェイトに頼っている感がある。
たしかにケトルベルを使用するようになってから膝の痛みなどがなくなった。
長年だましだましやっていた左肩のトレーニングも違和感がなくなり調子が良い。

個人的な見解になるのだが、ケトルベルスナッチやケトルベルスイングで身体に掛かる力は外向けの遠心力。

通常のバーベルやダンベルトレーニングではないこのムーヴメント。
オリンピックリフティングも反動は使うものの極めて直線的な動きとなる。

マシントレーニングなどは身体に対して完全に直線的な動きとなる。もちろんフリーモーションなるケーブルマシンも存在するが、つまりは、重力に逆らうもの。これがウェイトトレーニング。

ケトルベルトレーニングでは関節は遠心力に引っ張られるように伸びようとし、それを筋肉が保持しようとする。握力もケトルベル自体の重量プラス遠心力を加えたものをが必要とされる。

どうもこの”遠心力”が日常生活、また、筋力トレーニングで発生する身体を”圧縮する”方向の力と相反することで体内でのバランスがとれているのでは?というのが私感である。

難しい感覚ではあるが、身体全体に対しての調和、陰陽、作用反作用とでも言うのだろうか。

動ける筋肉を目指して取り入れたケトルベルにはまだまだ身体能力を開花させるための要素が詰まっている。

身体能力を開花させるということでは、人間を超越するものにならなければならない。
少し話はそれるが石仮面伝説に魅了されたディオは人間を超越する、という響きにとりつかれた。
身体能力を人間を超えたものにするためには脳のリミッターを解除しなければならない。
なぜならば人間の限界を決めるのは脳であり、逆に限界を超える、そもそも限界を決めないとするのもまた脳が考えることだからだ。

人間は自然界に生きとし生けるただの生物。なればこれを自然界の法則に従って進化を遂げさせる方法とは・・・

黄金比率・・・。Golden Ratio

荒木飛呂彦氏が連載するジョジョの奇妙な冒険シリーズの「スティール・ボール・ラン」に回転する爪弾、という話がでた。自然界は黄金比率で構成された完璧なる創造物であり、その比率にのっとってこそ、完全なるパワーを引き出せる・・・。かなりかいつまんでの個人的な理解であるが、このようなストーリー。

人間の身体の構成比率。例えば肘から下の構成比率。手首から先の長さと肘から指先までの比率はこの黄金比率にのっとっているという。

ならば。

ケトルベル24kgの構造をよく見て欲しい。ケトルベルそのものがGolden Ratioにのっとって作成されたものではなかろうか、と。全体の大きさ。グリップ部の長さ。幅。であるならば。
それを持つ身体全体を含めた姿もまた、同様。

これをクリーンするときのフォーム。ケトルベルが描く地面から肩までの軌跡はアンモナイトの外殻の軌跡。アンモナイトの構造は自然界が作り出した完全なる黄金比率のたまもの。
最初に大きな弧を描いて振り始められたケトルベルは肩へ向かって小さな弧を描き収束する。
これは、アンモナイトの外殻の軌跡。

この軌跡をなぞるような動かし方をすればケトルベルは完全に自然界と調和した究極のパワーを発揮することになる。感じてみて欲しい。

クリーンを始める前。ただ、リラックスして大地を踏みしめる。風。空。空気中に含まれる匂いを感じる。ケトルベルの鉄の匂い。湿り気。両足の感覚は大地の冷たさをも感じ取る。グリップを握る。
鉄の冷たさ。掌の感覚。指の一本一本がこの鉄球に吸い付く。

動き始める。

全身の筋肉はただ、ケトルベルをクリーンするためのもの。筋肉の束。
黄金率。体内を駆け巡る血の流れはうねりとなり、両の脚をつたい身体をつたいケトルベルを持つ手に伝わり、全身の螺旋エネルギーを感じる。

回転。

クリーンの初動。バックスイングの大きさでリフティングが変わる。背面の筋肉の躍動を感じる。
ケトルベルには遠心力が掛かり、強靭な握力がそれを抑え込んでいる。
大地と水平にまでスイングされたケトルベルはアンモナイトの外殻の軌跡をたどり胸と肩が作り出すポケットへと吸い込まれるように向かっていく。
大地を引き剥がし、それを丸ごとクリーンするようなイメージ。はたまた、地球のエネルギーを鉄球に溜め込み、地球そのものをクリーンすることで体内に取り込むようなイメージ。

地球とつながる感覚。イメージトレーニングもここまで来ると異常かもしれないが、地球外生物となるためには当たり前のイメージトレーニングではだめなのだ。

http://www.infotop.jp/click.php?aid=244311&iid=5138


2013年1月18日金曜日

究極の筋量 vol.21 屋外でのウエイトトレーニング

気温氷点下2度・・・。

窓の外には雪が降っている。朝、軽めの食事を済ませると私は外に出た。
ホームジムは外だ。朝焼けの中、凍てつくバーベルを握りしめる。

今日は腕の日だ。腕だけをトレーニングする日を設けることで、背中、肩、胸のトレーニング時の筋出力がアップし、腕(ウィークリンク)が先に疲労してプレスできない、などということがなくなる。

ウェアを着込んでナロウベンチプレスから始める。

動き続けないと寒いので、こんな日はスーパーセットで腕の筋肉を苛め抜く。
レップに次ぐレップ。

一時間のトレーニングを終えるころには身体からは湯気が立ち上り、汗が滴るほどだ。相変わらず雪は降り続き、トレーニングノートにところどころ染みをつくる。

冬は極寒でのトレーニングだが、これが真夏ともなると、過酷を極める。酷暑との戦い。

こんな環境でトレーニングをしているので、先日、某トレーニングジムにビジターで訪れたところ、あまりの快適さに驚いた。

逆に、こんな甘っちょろいところでトレーニングと言えるのか・・・。音楽がなり、男女が入り乱れ、会話をしながら軽いトレーニング。こんなことで究極の筋量を身に纏うことができるのか?

究極の筋量を得るためにはただ一つ。究極のトレーニングをその身に課すしかないのだ。