自重トレーニングだけで究極の下半身をつくるにはどのようにすれば良いのだろうか?
自重をつかったスクワットではハイレップスのトレーニングはできるが、極限まで筋肥大したモンスターレッグは作ることができない。倒立腕立てのような負荷を下半身に与えるにはどのようにすれば良いのだろうか。
一方でスプリンターの脚をよく見てほしい。オリンピック選手など、ボディビルダーが羨むほどの大腿部を持っているではないか。彼らのような動ける筋肉、盛り上がった大腿部、使える下半身を手に入れるには?
そう、スプリント・トレーニングを行えばよいのだ。スプリント・トレーニングで極限まで筋肥大した下半身を手に入れるのだ。
ただ、もちろん、いきなり100mを何本も走り込め、といっているのではない。スプリント・トレーニングも通常の筋肉トレーニングと同様、徐々に負荷を上げていく必要がある。
まずは"走る"という行為そのものに慣れることから始めよう。
一か月間、軽く走るということを一日置きに開始する。
一か月間、軽めのランニングに慣れてきたら、軽めのダッシュをランニングの中に入れていく。
ランニング時間を30分として、一区間、直線道路でスピードを上げる区間を組み込む。できれば400mほど確保できれば良い。これを一か月間。
そしてこれにも慣れてきたら、この400m区間の中で100m区間を全力疾走するトレーニングに変えていく。100mはスピードを徐々に上げていき、100mはトップスピードで。残り200mはクールダウンする感じで。最後は乳酸を身体全体から取り除くようなイメージで走り込む。
ちなみに、全力疾走するときの脚の裏はどのように地面に接地しているのだろう。
まず、踵が地面に接地することはない。最近、踵を接地しない前足着地のベアフット・ランニングが人間本来の走法であるとの脚光を浴びているが、軽く走る期間、ジョギングも含めて踵着地は絶対にしないように努めてほしい。
つまり、ベアフット・ランニングで走ってほしい。
究極のカーフ、モンスターカーフを作り上げるのにもベアフット・ランニングは最適な自重トレーニングとなり得る。足裏のアーチを使い、下腿三頭筋のバネを推進力として身体を前に、前に推し進めるこの走法は究極の刺激をカーフにもたらす。ダイヤモンドのように左右に張り出し、盛り上がったカーフはカーフレイズだけでは作れないのだ。
やってみるとわかるが、走ると膝を痛める、と言ってランニングを敬遠していた人たちもベアフット・ランニングであれば走ることができる場合が多い。これはつまり、人間の本来の走法である、との所以なのだ。
全力疾走のスプリント・トレーニングは下半身全体に筋肥大をもたらす。そして軽いベアフット・ランニングは全身の毛細血管を増やし、血流量を増やし回復を促す。
毛細血管網が発達すればボディビルダーにとっては血管がうねりまくった身体が出来上がるのでベアフット・ランニングはもってこいだろう。
ランニングは体重を減らすのでボディビルダーは敬遠しがちだ。
しかし、考えてもみよう。エアロビクス・トレーニングは何も室内でトレッドミルやエアロバイクを漕ぐことだけではない。膝のことを考えるのであれば、ベアフット・ランニングではその心配も無用だろう。つまり、ランニングをしないことの言い訳はできない訳だ。
費用も掛からず、自重で究極の下半身が作れるのであれば、さあ、ベアフット・ランニングを始めようではないか。そして全力疾走を盛り込んだスプリント・トレーニングで極限まで筋肥大した下半身を作り上げよう!