2013年9月24日火曜日

究極の筋量 vol.30 プログレッシブ・ジャイアントセットで肩に究極のパンプを得る方法

肩のトレーニングでパンプアップを体感したことがない、という人は意外にも多い。

ショルダープレスを3セット、サイドレイズとリアレイズを3セットずつ。最後にシュラッグ。こんなプログラムを何年も続けて一向に発達しない肩を持つトレーニーのなんと多いことか。

最近のメディア記事でプロビルダー山岸秀匡がプログレッシブ・ジャイアントセットなるものを紹介していたが、今をさかのぼること20数年前、月間アイアンマン誌でもコンパウンド・ショルダーブラストなる記事が記載されていた。

このトレーニングたるや、地獄の苦しみを味わうが効果の程は絶大。
腕が上がらなくなる猛烈なパンプ。そして翌日の筋肉痛。鏡で見ても肩がパンパンに張っているのがわかるのだ。もうやるしかないだろう。

やり方はこう。次に示すエクササイズをノン・ストップで続ける。握ったダンベルはすべての種目が終わるまで離さない。

1.ダンベル・フロント・レイズ
2.ダンベル・サイド・レイズ
3.ダンベル・リア・レイズ
4.ダンベル・L字・サイド・レイズ
5.ダンベル・アップライト・ロウ
6.ダンベル・プレス

これを最初のセットでは20reps、次が15reps、10reps、6repsこの4サイクルを行えれば完璧だろう。
実際に試してみるとわかるが最初の1セット(6種目連続)を行っただけでもいつもとは全く違う刺激が肩に与えられるのがわかるだろう。

そして、次のセットでは重量を増やす、というのだから4サイクル完遂するには相当の根性が必要というのがよくわかるはずだ。

1サイクルを終えてから次のサイクルを始めるまでの休息時間は慣れるに従い短くしていって欲しい。なにしろ重量を上げていく(プログレッシブ)のだから、肩にとってはたまったものではない。
相当息の上がるジャイアントセットになること間違いなしだ。

また、種目を行う順番だが、もともとはL字サイド・レイズは通常のサイド・レイズの次に行っていたのだが、筋優先法に従って最初に3つの筋頭をそれぞれのレイズ動作で鍛えるようにしている。

もし、側部ヘッドが弱点ならば3番目にL字・サイド・レイズを持ってきても良いだろう。

同様に後部ヘッドが弱点なら最初にリア・レイズから始めるというのも手だ。いずれにしても自分の肩の筋発達を良く見極め、自由にプログラムをデザインして見て欲しい。

私の場合は先日、このプログラムにダンベル・シュラッグを追加して合計7種目からなるコンパウンド・ショルダー・ブラストを完遂させたが、筋肉痛が取れるまでに数日を要した程だ。

そして、この方法で効果を確認することができたなら、他の部位にもこのプログレッシブ・ジャイアントセットが適用できることがよくわかるはずだ。どんどんバリエーションを広げてほしい。

さあ、ありきたりのトレーニング・プログラムは忘れて、地獄の責め苦を味わう、プログレッシブ・ジャイアントセット、究極のパンピング・アイアンの世界へ飛び込もうではないか!




2013年9月6日金曜日

究極の筋量 vol.29 自重トレーニングで究極の下半身をつくる(ベアフット・ランニング)

自重トレーニングだけで究極の下半身をつくるにはどのようにすれば良いのだろうか?
自重をつかったスクワットではハイレップスのトレーニングはできるが、極限まで筋肥大したモンスターレッグは作ることができない。倒立腕立てのような負荷を下半身に与えるにはどのようにすれば良いのだろうか。

一方でスプリンターの脚をよく見てほしい。オリンピック選手など、ボディビルダーが羨むほどの大腿部を持っているではないか。彼らのような動ける筋肉、盛り上がった大腿部、使える下半身を手に入れるには?

そう、スプリント・トレーニングを行えばよいのだ。スプリント・トレーニングで極限まで筋肥大した下半身を手に入れるのだ。
ただ、もちろん、いきなり100mを何本も走り込め、といっているのではない。スプリント・トレーニングも通常の筋肉トレーニングと同様、徐々に負荷を上げていく必要がある。

まずは"走る"という行為そのものに慣れることから始めよう。
一か月間、軽く走るということを一日置きに開始する。

一か月間、軽めのランニングに慣れてきたら、軽めのダッシュをランニングの中に入れていく。
ランニング時間を30分として、一区間、直線道路でスピードを上げる区間を組み込む。できれば400mほど確保できれば良い。これを一か月間。

そしてこれにも慣れてきたら、この400m区間の中で100m区間を全力疾走するトレーニングに変えていく。100mはスピードを徐々に上げていき、100mはトップスピードで。残り200mはクールダウンする感じで。最後は乳酸を身体全体から取り除くようなイメージで走り込む。

ちなみに、全力疾走するときの脚の裏はどのように地面に接地しているのだろう。
まず、踵が地面に接地することはない。最近、踵を接地しない前足着地のベアフット・ランニングが人間本来の走法であるとの脚光を浴びているが、軽く走る期間、ジョギングも含めて踵着地は絶対にしないように努めてほしい。
つまり、ベアフット・ランニングで走ってほしい。

究極のカーフ、モンスターカーフを作り上げるのにもベアフット・ランニングは最適な自重トレーニングとなり得る。足裏のアーチを使い、下腿三頭筋のバネを推進力として身体を前に、前に推し進めるこの走法は究極の刺激をカーフにもたらす。ダイヤモンドのように左右に張り出し、盛り上がったカーフはカーフレイズだけでは作れないのだ。

やってみるとわかるが、走ると膝を痛める、と言ってランニングを敬遠していた人たちもベアフット・ランニングであれば走ることができる場合が多い。これはつまり、人間の本来の走法である、との所以なのだ。

全力疾走のスプリント・トレーニングは下半身全体に筋肥大をもたらす。そして軽いベアフット・ランニングは全身の毛細血管を増やし、血流量を増やし回復を促す。
毛細血管網が発達すればボディビルダーにとっては血管がうねりまくった身体が出来上がるのでベアフット・ランニングはもってこいだろう。

ランニングは体重を減らすのでボディビルダーは敬遠しがちだ。
しかし、考えてもみよう。エアロビクス・トレーニングは何も室内でトレッドミルやエアロバイクを漕ぐことだけではない。膝のことを考えるのであれば、ベアフット・ランニングではその心配も無用だろう。つまり、ランニングをしないことの言い訳はできない訳だ。

費用も掛からず、自重で究極の下半身が作れるのであれば、さあ、ベアフット・ランニングを始めようではないか。そして全力疾走を盛り込んだスプリント・トレーニングで極限まで筋肥大した下半身を作り上げよう!