2017年1月19日木曜日

究極の筋量 vol.54 重心移動(身体の使い方。日常の所作)

先日ジムの更衣室でのこと。
身体の大きな人がドスドスと踵を床に打ち付けるように歩いてきてドサッと荷物を降ろしそそくさと着替えを済ませるとドスドスと更衣室を後にした。

ウェイトゾーンで見る彼は大きいがややブロッキーな感じ。蟹股気味で脚は太く短い。

かつての日本人は摺り足が基本であったように感じるのだが・・・

音もなく静かに歩く。巨漢でもネコの如く。

百獣の王ライオンはネコ科の動物であり音もなく静かにその巨体を移動させる。

ステージでしなやかに振る舞うには自分の身体を自在に動かさなくてはならない。まして、自分の長所短所を理解し自分の体形を最大限に見せるためには重心の移動が欠かせない。

力の入れ方、角度、タイミング。しかし力まずいつでも獲物に飛び掛かることができる圧縮されたバネの如く内に秘めたるもの。

リー・ラブラダ、フランシス・ベンファット、ショーン・レイ、サミアー・バヌー、モハメッド・マッカウェイ、ボブ・パリス

彼らのポージングを見れば何を言わんとしているかがわかるであろう。

ボディビルとはそれを表現しなければならない。

筋肉だけでもダメ。シンメトリーだけでもダメ。ディフィニッションだけでもだめ。ポージングだけでもダメ。全てを体現している者。それがボディビルなのだ。

フィギアスケートではないがやはり人が評価するもの。であれば芸術性を持った身体である必要があろう。

もちろん、最高に筋肉がある身体は評価に値するだろう。しかし、人が感動するものとは?

さあ、ボディビルをやろうじゃあないか。